〜ビスポークの靴〜編

客の足に合わせて木型を削り完成させる靴。足と靴との関係において究極の形態であるビスポークは、足に完全にフィットさせるという。フィジカル面のプライオリティもさることながら「自分だけの一足」をというメンタル面の満足感も見落とせない。
一点ものへの憧れが僕らのDNAに刻み込まれている証拠だ。Be spoke=つくり手と買い手が語り合い作られる靴。
それは、産業革命前はごくごく当然だった古くて新しい究極の嗜好品である。

John Lobb(ジョン・ロブ)
ウィンザー公をはじめとした華々しい顧客の木型の数、実に6000点。
英高級車ベントレーを盗まれたオーナーは「車はくれてやるから、トランクの中のジョン・ロブだけは返してくれ」と広告を打ったという。また、エルメスとの逸話には工場を構えてから本格的に稼働させるまで10年以上の歳月を要するなど、エルメスも気が気でなかっただろうが、「ビスポークの設計思想を生かすには仕方のないことだった」と、うそぶくが、エルメスはそんな愚直ぶりに、最後まで付き合う運命だったようです。
「我々は靴ではなくジョン・ロブを創っているのです」職人さんもこのようなセリフ。流石ですね。

今度、機会があればノーザンプトンで一泊して周辺を散策してみたいです。
その際にはジョンロブみたいな靴を履いていくか?(笑)

平凡社 紳士靴図鑑ベスト50ブランドより
【令和2年11月25日】更新

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